非侵襲心血管画像診断
“Non-invasive Cardiovascular Imaging”
心臓は血液がないと止まります。心臓の筋肉に血液を送っている血管を冠動脈と呼びます。
その冠動脈の状態を見るには、これまではカテーテル検査という入院検査が必要でした。よほど緊急でなければ、通常入院のためのベッド予約をしなければ、この検査は受けられません。
近年は技術と道具の進歩により、外来でも実施可能な方法として、検査後の長時間安静の必要ない”撓骨動脈からのアプローチ”により、かなり容易に行われるようになってきています。しかし、侵襲検査であることには変わりありません。
そこに、心臓CTによる冠動脈検査、さらには心臓MRIによる冠動脈MRAが登場してきました。体に負担の少ない、非侵襲的検査で、外来にて点滴をしながら実施可能です。検査時間も心臓CTでは約10分程度、冠動脈MRIで約30分程度です。しかし、他部位の画像検査に比べ、時間と労力を要することは事実です。心臓CT・心臓MRI検査が自由に使え、検査したいときにいつでもオーダーが出来るという環境は、循環器内科の医師にとって理想的な環境の1つです。その環境を作り出すことにCVICはチャレンジしています。
結果として、緊急性のある所見を発見し、”CVICでの検査”→”タクシーにて病院へ直行緊急受診”→”そのまま入院、当日or翌日カテーテル治療”という流れで、患者様を送り出すこともしばしば経験いたします。
冠動脈の状態は検査しなければ分かりません。事実、画像診断の結果に患者様ご本人が一番驚かれることが多いです。
これらの症例を経験して、実感・再認識したのは、
「非侵襲的心血管画像診断数は、まだまだ足りていない」
この思いが、CVICを日本で始めたいと思った原点であり、飯田橋での診療は、日々この思いを再認識します。時には、患者様からのどうしてもお礼を伝えたいというお電話を受けながら、これからも益々頑張らなければと感じています。CVICでのチャレンジが、一人でも多くの患者を救うことに貢献できることを願っています。